計算する宇宙の記事(その2)の中で,
「何かの事象を研究・分析をする際には,それをまず数式化(モデル化)します。次にその数式に基づいたプログラムを書き,計算機でシミュレーションを行います。」
と記載しましたが,実際にはどのようなソフトを使用してシミュレーションをしているのでしょうか。
この記事では,統計,信号処理,制御工学などなど様々な分野で使用されている Matlab ...とほぼ同様な機能を揃えているフリーソフト Octave の解説をします。
Matlabは,IllustratorやPhotoshopなんぞとは比較にならないぐらいの超高級ソフトです。
OctaveはMatlabに比べて,GUI機能に劣りますが,基本的な機能,関数はほぼ同様に扱うことができます。
そのため,大学でも広く使われており,個人の学習目的には十分なソフトです。
計算速度の面でも,デフォルトのままではMatlabの方が高速ですが,インテル マス・カーネル・ライブラリ(非商用であれば無料で利用可)を組み込むことで,大幅に向上させることができます。
[Octave本体のインストール]
Ubuntu Linuxの場合は,
sudo apt-get install octave
を実行するだけでインストールできます。
もしくはSynapticマネージャーからも簡単にインストールできます。
様々な関数を集めたパッケージも同様にすぐにインストールすることができます。
Macの場合は,若干面倒です。
macportsを用いてインストールするのですが,
OSのバージョンや,macport側のバージョンにより,一時期はうまくいっていた方法がうまくいかないことが時々あります。ですので,下記にコマンドを列挙しますので,それぞれを試してみて下さい。
まず,XcodeをAppStoreからインストールして,一回起動します。
その後,http://www.macports.org/ こちらのサイトにアクセスし,MacPortsのdmgパッケージをダウンロードして,インストールします。
sudo port -d selfupdate
sudo port -d sync
を実行し,macportsをアップデートします。
これでmacportsの準備が完了しました。
まず最初に以下のコマンドを試してみて下さい。
sudo port install octave
(注:Linuxのapt-getとは異なり,ソースコードからビルドを行いますので,正常にインストール出来る場合でも環境によっては数時間かかります。)
上記のコマンドでエラーが出る場合,以下のコマンドをそれぞれ試してみて下さい。
sudo port install octave-devel
sudo port install octave-devel +gcc45
sudo port install octave-devel +gcc46
sudo port install octave-devel +gcc47
これでoctave本体のインストールが完了しました。
次回は,パッケージのインストール,及びインストールしたパッケージへのパスの通し方を解説します。
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